スピード出世とは、一般的な速さと比べて短期間のうちに地位や役職が上がることです。スピード出世に具体的な年齢の定義はありません。ここでは、平均的な昇進年齢を参考に、スピード出世について考えていきましょう。
マネジメント職への平均登用年齢
一般財団法人労務行政研究所が2022年1月から3月までに実施した調査から、マネジメント職の年齢に関する結果をまとめました。最短登用年齢の平均と同じような年齢あるいは、より若い年齢で出世できれば、スピード出世といえるでしょう。
係長クラス | 課長クラス | 部長クラス | |
最短登用年齢の平均 | 30.4歳 | 35.5歳 | 42.1歳 |
在職者の平均年齢 | 43.6歳 | 48.0歳 | 52.7歳 |
この調査では、5年前と比較した役職への昇格・昇進スピードの変化についても問われました。課長クラスで73.1%、部長クラスで75.3%が、この5年で出世スピードは「変わっていない」と回答しました。
一方で「速くなっている」との回答は、課長クラスで17.8%、部長クラス16.0%ありました。この数値は前回2014年の調査から減少傾向にあるものの、一部の企業では出世スピードが速くなっていることがわかります。
スピード出世のメリットとデメリット
スピード出世にはいくつかメリットもありますが、若くしてマネジメント職を担うことに難しさを感じる方も少なくありません。
メリットとしては、給与アップが期待できます。また、転職を有利に進められるほか、自ら起業する際にもマネジメント経験が役立つでしょう。周りと比べて若いうちから経験を積むことで、ビジネススキルの証明にもなり差別化が図れます。
一方で、スピード出世すれば自分より年上の方や勤務年数が長い方が部下になるケースも考えられます。このような難しさに直面することも、キャリアアップしていくためには避けて通れません。
すべての経験が糧になると信じて、できる限りメリットに目を向けていけるとよいでしょう。